角谷恭子 作品展「現在のLine Work」

形とは何か？色とは何か？何の絵を描くか？
学生時代から関心を寄せていたのは、
絵より、形の生まれるところでした。
電線や屋根瓦の並び、荷物の集積、鉄筋の組まれた建物など
自然物や人工物の秩序のある形状に惹かれていました。

ある時期には立体的なものに興味を持ち、
単純な線や面だけで、立体を平面に置き換えていました。
身体的に納得できる形と色を突き詰め、
ついに色も形も消滅してしまうことがありました。

そのようなことを何度も繰り返すうちに、
最も非合理的で原始的で、美的でない方法…、
それらを自分の手段にしようと試みました。
細く切った紙はドローイングにも似て
自由な世界を垣間見せてくれることがあります。
それが現在のLine Work です。
視覚でなく身体に働きかける、
そのようなものが作れたらと思っています。

お忙しい中とは存じますが高覧頂けましたら幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。